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お葬式・4つの意味

「お葬式」とは、一般に、人を集めて行う儀式のことを言いますが臨終の看取りから、枕経・納棺・通夜・葬儀・告別式・火葬・納骨までの進行・経過を「お葬式」とも言います。

そしてこの「お葬式」は、次のような4つの意味で成り立っています。
<宗教的な意味---祈り>
<社会的な意味---別れ>
<精神的な意味---癒す>
<物理的な意味---火葬>

この4つの意味を中心に、考えてみたいと思います。

お葬式の意味を考える

<宗教的な意味---祈り>

当たり前のことですが、「お葬式」は故人のために行われます。
洋の東西を問わず人が亡くなったら、遺された人たちは、身体から魂や霊が離れると考え、その魂や霊が迷わないよう、あの世でも幸せでいられるように祈りました。それが、「お葬式」の始まりのようです。
それを仏教では“供養”と言いますし、神道では“鎮魂”と言います。
またキリスト教では、人はみな神のもとへ帰るとされ、「お葬式」においては“追悼”と言われております。
どうやら、「お葬式」で最も大切なのは、宗教・宗派に関わらず、この共通した“祈り”にあるのではないでしょうか。
そしてまた、“祈り”によって遺された者たちも皆、癒されていくのだと思います。

祈り

<宗教的な意味---別れ>

お葬式は、故人と遺された人との別れの儀式とも言えるでしょう。
遺された人というのは、まず“家族”です。 そして“友人・知人”でもあります。
人が社会的な存在であり、人との関わりの中で生きてきたからこそお葬式は、お別れの場でもあると、言えましょう。
故人と、お別れをするのは、家族や友人・知人ですが、お葬式会場に、たくさんの参列者を呼ぶことが、必ずしも、“正しいお別れの場”であるとも思えません。
そこで、“誰のためのお葬式”なのか“誰と誰のお別れの時間”なのか“お別れで何が大切”なのかをよく考えたうえで、儀式にのぞみたいものです。
別れ

<精神的な意味---癒す>

愛する者を亡くした時、人は悲しみに直面します。
夫のお葬式で「夫がいないけど、何処へ行ったのだろう?」と戸惑う女性の話を聞いたことがあります。それほど、死は人を錯乱させるようです。
そして、長い時間をかけて、その悲しみから立ち直っていきます。
今、この“悲しみを乗り越える心の作業”のことを“グリーフワーク”といいます。
お葬式の一連の流れによって、人は愛する者が亡くなったことを受け入れて、少しずつですが、癒されていき、心にけじめをつけて日常生活を始めるための準備をしているようです。
どうやら、お葬式自体が合理性もあわせもった “グリーフワーク”になっていると言えましょう。

癒す

<物理的な意味---火葬>

人の身体は死の瞬間から、少しずつ傷んでいきます。
普通は、ドライアイスを処置して遺体を冷やし、腐敗の進行を遅らせます。しかし、それも限界があり、生前のままを保つことはできません。
“遺体処理”という言い方をすると、何か亡くなった人を軽んじているように聞こえますが、人が亡くなったら、速やかに“火葬”を考えないわけにはまいりません。
遺体が傷んでいく姿を見ないですむように、また病原菌が繁殖して遺された人に感染しないように、するためのものでもあります。
お葬式には、こうした“遺体処理”と言う物理的な役割もあるのです。
火葬

変容するお葬式のかたち

お葬式のかたちは、時代とともに変化してきました。
戦後、お葬式は自宅で、隣組の人たちの協力無しには、行うことが出来ない儀式でした。
しかし、高度経済成長の時代になると、葬儀社がお葬式をとり仕切るようになり、さらに住宅の小規模化が進み、斎場や葬儀会館でお葬式を行うようになります。
そして今は、家族だけで行う「家族葬」という葬儀形態までも確立したほど お葬式は小規模化傾向にあります。
こうして、お葬式のかたちは変化してきましたが、お葬式の意味は、今も昔も変わりません。
お葬式・4つの意味を通して、何か 大事なものを見つめられる機会になっていただければと思います。

お葬式の意味を考える